ゴートラ(系族)とは、
インドの
バラモン(ブラーフマナ)の
氏族の総称であり、伝説的始祖を同一とする血縁集団のこと
[藤井(2007)]である。ゴートラ名は一般に、その人の
家族からさかのぼることができる父系一族のうち最も古い祖先と考えられる聖仙(
リシ)の名のことが多い
[『南アジアを知る事典』(1992)]が、祖先から伝わる
職業名や居住村名の場合もある。ゴートラ・リシは本来7であったというが、後世増加した
[。たとえば、アトリを祖とするバラモンの家系の場合は、アートレーヤ(アトリの末裔)の氏族名を称することとなる。いっぽう、カーストの基本をなす社会集団としてジャーティがあり、これは同一ジャーティ内で婚姻関係を結ぶことが伝承されてきた。したがって、インドのバラモン社会においては「ゴートラ外婚、ジャーティ内婚」が不文律となっている。]