IPアドレス wikipedia|無料辞書
IPアドレス(アイピーアドレス、 Internet Protocol Address )とは
パケットを送受信する機器を判別するための番号である。
IPで定義されている。もともとは狭義の
インターネットで用いられるものだが、インターネットの普及と共にLANでも使われるようになった。
◆ 概説
IPアドレスはMSB(
最上位ビット)に近い側をネットワーク部、LSB(
最下位ビット)に近い側をホスト部として区別する。ネットワーク部がネットワークを指定し、ホスト部がそのネットワーク内の機器を指定する。ネットワーク部とホスト部の区別には
サブネットマスクを用いる。
インターネットの普及とともに、IPv4のままでは近年中にアドレスが枯渇してしまう、という「
IPアドレス枯渇問題」が浮上してきた。
その問題解決を視野に入れて構想、規格が定められた
IPv6プロトコルでは、IP アドレスは128ビットに拡張されている。
うまくIPv6を普及させることができれば「IPアドレス枯渇問題」は解消するのだが、2009年現在、IPv6の普及があまり進んでいないままで、IPアドレスを消費する
IP-Phoneなどの普及が加速しており、残数が少なくなり比較的精度が高くなってきた詳細な分析では、このままでは2011年前後に枯渇してしまうとの予想が多く立てられており、各方面で様々な対応策が近いうちに行われることが望まれる状況になってきている。
[ [外部リンク] インターネットはクラウド社会のインフラになりうるか?(後編)]
◆ 表記
IPv4のIPアドレスの表記法には以下の規則がある。IPv6については
IPv6の記事で取り扱う。
・ 通常は、ドット付き十進表記(dotted decimal notation)あるいはドットアドレス(dot address)と呼ばれる0-255の数字4組(8ビット×4=32ビット)を
ドットで繋いだ記法で表記される。
・(例)192.168.0.1
gethostbyname()やinet_aton()など、IPアドレスを解釈する実装の一部では以下のような表記も許している。
・ 数字が3組のときは、3番目は16ビットと解釈される。
・(例)192.168.1(=192.168.0.1)
・ 数字が2組のときは、2組目は24ビットと解釈される。
・(例)192.11010049(=192.168.0.1、(168×256+0)×256+1=11010049)
・ドットがないときは、単一の32ビット数と解釈される。ロングIPアドレスなどとも呼ばれる。
・(例)3232235521(=192.168.0.1、((192×256+168)×256+0)×256+1=3232235521)
・ 各数字は0xを前置すると16進数、0を前置すると8進と解釈される。
・(例)0xC0A80001(=192.168.0.1)
・(例)0xC0.0250.1(=192.168.0.1、(0xC0=192, 0250=168))
これらの表記はRFC等で規定されておらず(RFC 3986を参照のこと)
オペレーティングシステム(OS)やアプリケーション(例:
ウェブブラウザソフト)、ネットワーク機器等によっては利用できないことがある。また悪意のある者が
フィッシングサイトなどのURLを偽装するために用いる場合もあるので、注意が必要である。
◆ アドレスクラス
IPアドレスは、次の5つのアドレスクラスに分かれている。
クラスAからクラスCまでは、ネットワーク部とホスト部の境界が8ビット単位で区分けされている。クラスAはネットワーク部が短く(8ビット)、ホスト部が長い(24ビット)。すなわち、多くの機器を保有する大組織や多くの顧客を有する大規模な
インターネットサービスプロバイダ(ISP)に割り当てるのに適している。クラスCはその逆である。これは、日本の
電話番号において
東京などの人口が多い地域には03のような短い
市外局番が割り当てられ、人口の少ない地域には長い市外局番が割り当てられているのと似ている。クラスAが約1,677万台、クラスBが65,534台、クラスCが254台のホストを接続できる。
しかし、アドレスクラスを用いたIPアドレス割り当てには問題が生じた。ほとんどのネットワーク(たとえばインターネットサービスプロバイダ)ではクラスAでは大きすぎ、クラスCでは小さすぎたため割り当ての要求がクラスBに集中したのである。クラスBの割り当てを受けたネットワークの中には65,534台のホスト(インターネットサービスプロバイダであれば接続ユーザー数)をフルに接続することがまれであるネットワークも存在し、IPアドレスが無駄に消費されることになった。そこで現在ではアドレスクラスを使わず、ネットワーク部とホスト部の境界を8ビット単位に固定せずに細分化する可変長
サブネットマスクやCIDR(
Classless Inter-Domain Routing)が一般化している。
IPアドレスの割り当て範囲を示すために、IPアドレスの末尾に「/」(
スラッシュ)とともにネットワークアドレス長を付記して表わすことも多い。IPv4の場合、MSB側からのビット数でネットワークアドレス長を表す。例えば192.168.0.0/24の表記の場合、ネットワーク部はMSBから24ビットで残り8ビットがホスト部となる。アドレスクラスでなくサブネットマスクの場合、ネットワークアドレス長の数字は8の倍数にはならないことになる。
◇ CIDR表
「CIDR」は、「サイダー」と読む。
Classless Inter-Domain Routingを用いることで、192.168.1.0-192.168.1.255という複数のIPアドレスを範囲指定させることができる。活用方法としては、ウィキペディアで行われているといった特定の範囲内のIPアドレスを持つ利用者の読み書きの許可及び拒否などがある。
たとえば69.208.0.0を含むIPアドレス群の場合、CIDRと開始アドレス及び終了アドレスの関係は以下のようになる。